ダイオキシン発生源の9割以上を占めるのが、ゴミ焼却場や産業廃棄物処理場であることがわかっています。
この排出がどのように規制されていたのかが問題です。
焼却炉でのダイオキシン発生を抑制する対策はどうだったでしょうか。
90年12月、政府は、焼却炉などでの燃焼管理について、温度や酸素濃度、一酸化炭素濃度などの指針(ガイドライン)を示しました。
しかし、このガイドラインの設定は、焼却炉などからのダイオキシン発生の実態調査を踏まえたものではありませんでした。
また、ガイドラインは、それを守らなくても法令違反で問われることのないもので、またダイオキシン類の排出ガスの濃度規制や焼却灰対策などがなく、ダイオキシン発生を抑制する実効性がないものだったのです。