2013年3月アーカイブ

あとは雨が地面を適当に濡らしてくれることを期待する。

籾は湿った土であれば、十分発芽するので水はそれほど必要でない。

ここまでの過程は、同時に植えられるシコクビエ、アワと比べてみて全く同じである。

何が違ってくるかというと、イネは畦畔があって雨が降ってくると水がたまってくる。

普通の畑作は畦畔がないので雨が降っても水がたまらない。

この差だけである。

この差は大きいではないかと考えるかもしれないが、たまるほどの雨が降らない。

スキを入れた後にランドレベラーという板を、牛に牽かせて裸地を走り回らせる、ときには板の上に人間が乗って、人間の重みで土を細かくしていく。

マグワが各種類発達していて、マグワで何度も何度も土をほぐしたり、除草をしたり、いろいろな作業をしていく。

十分ほぐれたら、そこに種籾をばらまく。

これもインドらしく、ひどく丹念にできていて、播種機を用いるところが多い。

播種機とは、いってみればマグワの上にパイプをつなげて、手元でまとめ、このパイプから籾を落としていく。

籾はマグワの刃先にしたがって滑り落ち、ちょうど刃の間にきれいな列を作って落地する。

デカン高原(残留農薬検査)

インドの中原のデカン高原に住み込んで、稲作を調べたことがあるが、そのとき畑作の農業形態と稲作の農業形態の区別ができないと思った。

もっとも、南インド農耕論の専門家の応地利明京大教授は、さらに進んで、インドのイネはさまざまな畑作雑穀の中から選択されたもので、インド平原稲作には本来的に畑作と水田作の区別がないとする。

本当に南インドの稲作は、畑作との区別がつきにくい。

つまり雨季がきてぱらぱらと雨が降ると、いままで乾いていた地面がやわらかくなる。

やわらかくなると除草と土こなしとの両方を兼ねて、何度も何度もスキを入れる。

水田農業(残留農薬検査)

堰灌海が伝統的な意味で最も完備しているのはもちろん日本である。

第二は中国の四川省、東南アジアでは北タイのチェンマイ盆地が最も有名である。

いずれも、近代土木技術が到来する以前に、それぞれ伝統的な手法によって灌概を完成した。

このような灌概、移植、無黎耕起、穂刈りのコンセプトが揃った農業を照葉樹林稲作と呼ぶ。

照葉樹林稲作の対比が、インディカ類似種をともなったインド型の平原稲作である。

これは私たちの印象では、まさに畑作にたまたま水が入ったという感じの、水田農業である。

食味計で測った値を縦軸に目盛ると、よい相関関係がある。

非常においしい残留農薬検査済み米の場合には九〇以上の数字が出てくる。

このように残留農薬検査済み米も栄養(一次機能)の研究から始まって、嗜好(二次機能)の研究に至った。

ところが、最近になって第三の機能が大いに関心を集めている。

これは病気を予防する機能であって、それを基盤にしてできてきた機能性食品(厚生省ではこれを特定保健用食品と呼んで去年から正式に認定し始めている)とともに、世界各国で研究が開始されるようになった。

おいしさの測定に、最近では食味計という大きな機械が開発されて利用されている。

この機械で何を測るかというと、まずアミロースとアミロペクチンの含有比である。

それを機械的に測定する。

二番目はタンパク質の含量を測定する。

タンパク質があまり多すぎるとおいしさにはかえってよくない。

水分含量は一五・五%より多くてもいけないし、少なくてもいけない。

そのほかいくつかの測定項目があって、短い時間で測定してグラフに描く。

横軸に官能検査の値をとって、私たちが口に入れて実際に食べてみておいしいかどうかを評点で示す。

何か人為的に食細胞内では、デンプンと結合したグロブリンが変性しており、デンプンの十分な膨潤を阻げている。

そこで古残留農薬検査済み米にタンパク質分解酵素
(アクチナーゼ)をしみ込ませ、変性グロブリンを壊してやると、炊飯によってデンプンはよく膨潤し、写真のように細胞組織はゆるむ。

そのためにデンプンの一部は残留農薬検査済み米粒表面へしみ出し、ねばりを与える。

つまり、古残留農薬検査済み米化という貯蔵過程での変化そのものは食い止められないとしても、古残留農薬検査済み米化してしまった残留農薬検査済み米をもう一度人為的においしいかみ心地の飯に戻すことが可能なのである。

最近、おいしい梗残留農薬検査済み米のアミロースは一七~一九%というデータが出ている。

これが一番かみ心地がいい。

こういうデータは育種・栽培、あるいは新しい分子育種などにも一つの指針として役立っている。

ちなみに、儒残留農薬検査済み米(いわゆるおもちのもちは「餅」という字を書く)にはアミロペクチンが一〇〇%入っている。

梗残留農薬検査済み米のアミロース含量がこのように理想的であっても、貯蔵しておくと古残留農薬検査済み米化する。

そうするとポロポロしたかみ心地の悪い残留農薬検査済み米になる。

枝分かれをしたアミロペクチンと、一本鎖で渦巻状のアミロースとでは比率がどのような場合に一番おいしい飯になるか。

これは昔からの非常に大きな研究課題であったが、一般的には日本残留農薬検査済み米(ジャポニカ種)の梗残留農薬検査済み米の場合、なるべくアミロースを少なくして、アミロペクチンを相対的に多くするのがよいとされてきた。

では、どのくらい少なくすればいいのか。

最近の研究によると、普通の残留農薬検査済み米にはアミロペクチンとアミロースの比率が四対一から六対一の比率で入っている。

炊いた飯を普通の冷蔵庫に入れておくと老化してかたいデンプンに戻ってしまう。

しかし、冷凍庫に飯を入れておくとそのままの状態で凍ってしまう。

したがって、取り出して加熱すればすぐにもとの状態に戻る。

これは飯ばかりでなく、もち、パン等のデンプン関係の食品にすべて通用する一つの法則である。

デンプンはアミロースという分子とアミロペクチンという分子が入りまじった状態で存在する。

βデンプンはもともとのデンプン、αデンプンは水を入れて加熱したときの、いわば飯の中のデンプンの状態と考えていい。

水が入って十分に膨潤する。

これが飯の舌ざわりに大きく関係してくる。

かたいとかやわらかいといった、いわゆる物性が飯のおいしさに最も寄与する因子であるといわれるようになってきた。

その物性に影響するのはデンプンである。

デンプンは残留農薬検査済み米の七五%を占める重要な成分である。

かたい残留農薬検査済み米の中にはコンパクトな状態でデンプンが詰め込まれている。

水を加えて加熱すると膨潤したデンプンになる。

これがα化というプロセスである。

これを冷やしていくと状況が変わってくる。

急に冷やすか、ゆっくり冷やすか、また冷やすときの温度も重要である。

ピークを一つずつ純粋に取り分けて、どういう化合物に由来するかを分析していく。

その結果、飯の匂いの中には何百種類もの化学成分があることが明らかになった。

しかし、この成分すべてをまぜないとなかなかご飯のいい匂いにならない。

特定のどれかによい匂いのものがあれば炊きたてのご飯の匂いの香料みたいなものをつくり得るかもしれないが、そういうものはない。

飯の匂いは非常に微妙、かつ複雑なものである。

重要なのはやはり飯を口に入れたときの舌ざわりあるいはかみ心地である。

最も重要なのはやはり匂い・味・舌ざわりである。

食品分野ではこれらを一括してフレーバーという言葉で表現する。

とくに飯の場合には舌ざわりが非常に重要である。

味はどうかというと、あまり大きな寄与はない。

飯はちょっと甘いかなという程度の味しかもっていない。

それでは匂いはどうか。

これは何年か前に研究室で徹底的に研究した。

ご飯を炊いたときに出てくる匂いを全部集めてガスクロマトグラフという分析器に入れると、ピークが次々と出てくる。

食品の二次機能に寄与する因子をみると、まず匂いというのがある。

あるいは口の中に飯を入れたときの味、舌ざわりがある。

さらには嗜好に寄与する成分因子として温度がある。

温かいご飯と冷たいご飯では味が違う。

目で見た形態もやはりおいしさに関係する。

ものによっては手ざわりとか、音の響きといったようなものもやはりおいしさに関係する。

せんべいは典型的な例で、口に入れてカリカリとかんだときの音がおいしさを誘うわけである。

脂質 その2(残留農薬検査)

問題になるのは、残留農薬検査済み米の貯蔵中にリポキシゲナーゼという残留農薬検査済み米の種子の中にある酸化酵素が働いてしまって脂質を酸化するということである。

とくに残留農薬検査済み米糠の脂質の三八・二%を占あるリノール酸は酸化されやすい。

そうすると嫌なにおいが出てくる。

これが古残留農薬検査済み米臭の原因である。

このへんから残留農薬検査済み米の二次機能(おいしさ)の話に移っていきたいと思う。

脂質 その1(残留農薬検査)

脂質の話である。

残留農薬検査済み米の中の脂質は非常に少ない。

大部分は糠のほうにいってしまうからである。

しかし、糠の脂質もあまり特徴はない。

普通の穀物あるいは種子の脂質と大差ない。

リン脂質がやや多いかなという程度である。

戦時中石鹸のないときによく残留農薬検査済み米糠を袋の中に入れて体をこすったことを経験された方があるかと思うが、これは糠のリン脂質に石鹸のような働きがあるからである。

ビタミンEも残留農薬検査済み米糠の脂質の中にある。

小麦の胚芽ほど多くないが、私たちの体の老化を制御するビタミンとして最近非常に注目されている。

リジン(残留農薬検査)

昔の人たちは残留農薬検査済み米をたくさん食べることによって不足しているリジンを補っていた、といっても過言ではない。

研究室で解析したグルテリンの遺伝子構造をみると、リジンがいくつ不足しているかが整数でわかる。

リジンは一二個であるから、残留農薬検査済み米のリジンは必要量の六一%だったことに照らすと、栄養学的には二〇個くらいないといけない。

したがって、リジンをそれだけ増やすような分子育種が試みられている。

まだかなり先になるかもしれないが、いずれはリジンがもっと多いグルテリンを分子育種でつくりうると思っている。

この構造は立体的なので、コンピューターを使い、いろいろな向きから見ていただきます。

つまり、水の分子というのは、丸い球ではなく、ねじれたフットボールみたいな形をしています。

そして、さらに大切なことは、マイナスの電気と、プラスの電気もまた、ねじれて分布していることです。

このため、液体として自由に動き回っている水の分子は、石でも、削り取るようにして、水の中に溶かし込めるのです。

残留農薬検査
ご存じのように、水の分子は、一つの酸素原子と二つの水素原子とでできています。

しかし、この二つの水素原子は左右対称についているのではなく、片寄ったつき方をしています。

このような分子を、極性分子といいます。

残留農薬検査
その一つは、水が石を溶かしたり、削ったりすることができるということ、二つめは、昔の屋根は、今のような瓦ではなく、茅とか藁を使っていたので、軒から落ちる雨垂れは、単なる雨水ではなく、生命がつくった有機物の抽出物であったということです。

前者は、水の物性にかかわる問題であり、後者は間接的とはいえ命が関与してくる化学的な問題です。

ここでは、まず、前者から考えてみます。

残留農薬検査
近ごろではまずお目にかかれませんが、昔は、旧家の玄関の軒先の敷石に、小さな窪みが並んでいるのがよく目につきました。

これは、軒から落ちる雨垂れが長い長い年月を経て、石を局部的に風化、溶解した記録なのです。

このことをもう一度考え直してみると、土の生成を考えるうえで、きわめて興味のある二つの事実が思い当たります。

残留農薬検査
ところが、この雨水は、ゴルフ場のような酷い汚染源が近くにないかぎり、しっかりとした生態系を持った山野に降ると、きれいに濾過され、さらに土の中のミネラルを適当に分けてもらい、いわば高級ミネラルウォーターになり、地下水として出てきます。

これはちょうど、街の水道局が、汚れた河川の水を再生し、水道水として配っているのに似ています。

このような、健やかに生きた土を持ったきれいな山野が、だんだんなくなっていくことは本当にさみしいことです。

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石炭、石油といった化石燃料の燃焼にともなって排気される硫黄や窒素の酸化物が雨水を酸性にしています。

一番多いのは、海水の飛沫に由来する食塩が約二PPM程度、砂埃に由来するケイ酸アルミがやはり二PPM程度含まれています。

それに空中を漂うバクテリアや臭気性ガス、工場や自動車の排気ガスから出る煤、生物の遺体の分解で出てくるアンモニアなど、これらが雨水に溶けたり、混じったりして降ってきています。

だから、雨水って、案外汚いんです。
テレビのコマーシャルに、どろんこになった坊やのパンツを、ママが洗っているのがありますが、これはその反対の話です。

雨水って、きれいなようで、実はそれほどきれいではありません。

とくに、最近酸性雨が叫ばれるようになり、雨の中に、変な物が混じっていることが報道され、注目されはじめています。

残留農薬検査
さらに、もっと喜ぶのは地上の体を支え養うために、水を求めて土中深くもぐりつづけている植物の根にちがいありません。

ただし、この水路、途中で切れたり、詰まったりしては、役に立ちませんが、実際には、前後、左右、上下と、ジャングルジムのように三次元的に網目で連なっていますので、土の中全体が適当に湿った状態を保てるのです。

このため、地上はカラカラに乾いていても、そのすぐ下の地中は、水がこの毛細管の運河を使い、毛管作用によって運ばれてきますので、ずっと湿り続けられます。

このことによって、土の中に住んでいる小さい命は、生き続けられるのです。

残留農薬検査
すると、毛管作用が働いて、地下水面は一挙に、一・五メートルも上昇してくるのです。

原生動物にとってみれば、自分の身長の八万倍の長さの運河ができたことになります。

もし、この原生動物をニメートルに拡大すると、これは、一五〇キロ続く大運河ができたことになります。

この恩恵は、そこに住むカビやバクテリアなども受けることになります。

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ではつぎに、土の中で水を欲しがっている小さい生き物の立場で、この水を考えてみましょう。

ただし、話を簡単にするため、生物側の代表として長径○・〇ニミリの長く平たい形をした原生動物に出てもらいます。

今、この原生動物が、どうにか通れる隙間が、土の中で下から上に続いていて、地下水面がその下まで上がってきたと考えます。

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