2014年9月アーカイブ

「食品はハードよりも、生活を豊かにするというソフト戦略が重要になってきた」(高橋賢作昭和産業取締役)。

食卓をいかに豊かに表現するか。

「味」という抽象的な要素での競争を宿命付けられたメーカーにとって、味を引き立てるシーン提案はマーケティングの一つの流れになるだろう。

ハイテクネットで顧客開拓

「どうです、この神戸牛。霜降り最高でしょう」。

「なかなかいいね。今すぐ届けてよ」。

一見、普通の生肉の商談風景だが、顧客が真剣に見つめているのはパソコン画面。

実際の商品はオフィスから数百キロも離れた兵庫県西宮市の食肉加工場にある。

商談はデジタル回線上で成立した。

伊藤ハムが九六年2月下旬から全国九カ所の加工場などで運用を始めた「産直マルチネット」ではこんな取引が行われる。

キリンビールは九六年3月、休日などくつろいだ時のビールとして「自由時間のビール」を発売した。

サントリーも商品名に「ビール」のない「大地と水の恵み」とすることで、屋外で飲むビールのイメージを強調する作戦に出た。

数年前からビール業界は季節限定、地域限定を次々に商品化してきたが、一連の「限定」戦略がついに「飲む時間帯や場所の限定」にまで及んできた格好だ。

アサヒビールが同年2月に発売した「食彩麦酒」は「夫婦で飲む」「ホームパーティーでにぎやかに飲む」といったシーンを提案した商品。

三十代から四十代前半のサラリーマンの家庭回帰に着目した。

業界で初めて、一つのブランドに二種類の味をそろえたのも、家庭の食卓を華やかにしようという狙いだ。

しかし、幼稚な農業技術の時代には、収量も非常に低く、しかも気象条件の変動ー長雨・日照り・暑さ・寒さなどによって不作・凶作になることはかなり多かったと思われます。

そのつど、多くの人々が空腹にさいなまれ、栄養不良で病気にかかりやすくなり、悪い時には死に致ったことも多かったでしょう。

このようなことが頻繁に生じ人々を苦しめてきました。

(1980)は過去六〇〇〇年間に8000回の飢え(飢饅)が生じていると報告しています。

この統計によると、毎年世界のどこかでかならず飢瞳が一回以上生じたことになります。

古い時代の記録は分からないので確たることはいえませんが、人間らしく直立歩行で生きるようになってからの二〇〇~三〇〇万年間を通じての人類の歴史は、"飢え"との二人三脚の旅であったといえるでしょう。

一九五〇年以前までは王侯・貴族の独占であったと思われるような美味で栄養満点な食事を、一般庶民がとれるようになっている現在のグルメ時代には、飢えの実感を持つ人は非常にすくないでしょう。

多くの日本人が食料はスーパーや冷蔵庫から生まれると思っているようにさえ感じられます。

このようになったのは、たかだか二〇~三〇年にしかすぎません。

多くの発展途上国では、現在でも多くの人々が飢えと隣り合わせに住んでいます。

人類が作物を栽培し、家畜を飼うといった農耕をおぼえてから数千年から一万年近く経っています。

農耕以前の狩りや採取の時代にくらべて、農耕時代や農業時代に入ってから人類の食料事情はかなりよくなり、その食事内容も改善されました。

このような大気混濁度を左右する原因としては、成層圏内へ大量のガス(二酸化硫黄など)やダストを噴出する爆発型の火山噴火があります。

少なくとも一〇〇~二〇〇年以前までの気候変動は上に挙げた自然要因によって生じていました。

しかし、人口爆発と化石燃料の大量使用が始まってからは、地球気候の変動や異常さに、人間活動のかげが投影され始めてきているように思われます。

今後、五〇~一〇〇年間という近未来の地球気候の変動には、人間活動の影響が色濃く投影されるものと思われます。

そこで、自然的異常気象と食糧生産との関係を、つぎに食糧生産に対する人間活動による地球環境の悪化の影響について説明することにします。

直接的に地球生態系や食糧生産システムに影響するぼかりでなく、気候変化などを通じて間接的に大きなインパクトを与えることも考えられます。

この他、チェルノブイリ原子炉事故のような突発的な地球的事故も大きなインパクトを食糧生産に与える可能性があります。

以上のような人為的原因のほかに、つぎのような自然的な要因も異常気象をひき起こし、世界の食糧生産に大きな影響を与えることが考えられます。

i 大気圏ー海洋圏-陸圏からなる地球気候システムの物理過程の変動によって生ずる地球気候の異常。

h 気候システムへの入射太陽放射の変動をもたらす大気圏混濁度の変動。

iの例としては、太平洋の赤道域の東部に顕著に現われるエルニーニョ現象や南方振動などをあげることができます。

ところが、地球表面から上空に上がっていくフロンガスは、この人間にとって大事な働きをしているオゾン層をぶちこわすという働きをもっている。

ちょっと話が細かくなって恐縮なのですけれども、フロンガスというのはガラスに使う弗素と、炭素が一つ、それに塩素の原子が三つくっついているのです。

ここに紫外線が当たりますと、このうちの塩素原子が一つ飛び出してしまう。

この塩素原子がこんどは空気中にたくさんあるオゾンを攻撃して、これをばらばらに壊してしまうわけです。

ぱらぱらにするとまた別のオゾンを壊すということで、一つの塩素が弗素から遊離してくると、これが約一〇万個のオゾンを壊すことが最近の科学でわかってきています。

赤道が二度上がるということは極のほうへいくと八度から一〇度。

そうすると北極に氷がたくさんありますね。

これが溶けてしまうと、さっきいった海水面の上昇の問題となる。

もう一つ申し上げますと、フロンガスです。

半導体を洗ったりなんかするのに、フロンという成分を使っています。

それから、われわれが家で除草剤、農薬のスプレーをやる。

あるいは化粧品のスプレー、ああいう中にフロンという成分が入っています。

今、全地球的にたくさんフロンを使っている。

それがだんだん地球から上空に上がっていく。

地球の上空の成層圏にはオゾン層がある。

このオゾン層は、太陽からくる光のうち人間に有害な紫外線の部分を吸収(カット)してしまって、地球に届かなくしているという効用がある。

具体的にいって、中国、インドがだいたい二九〇米ドルですが、日本は一万五七六〇米ドルです。

両者に圧倒的な違いがあることはこれでおわかりでしょう。

相手は二九〇ドルしかない。

日本は一万五七六〇米ドルもある。

日本は、高所得国の中でもレベルの高いほうですけれども、高所得国全体の平均が一万四四三〇ドルです。

ですから、人口は圧倒的に途上国が多いのですが、途上国の経済レベルは圧倒的に低い。

数十分の一という低さであるということはまことに驚くべきことであります。

また、一人当たりのエネルギーの消費量という統計も、世界銀行が発表していますが、これは経済力の差ほど著しくはありません。

低所得国の一人当たりの一年間のエネルギーの消費力は二九七キログラム。

石油で換算したエネルギーの消費量です。

これに対して、高所得国は四九五三キログラム。

やはり数十倍の差があります。

人口がふえるということは、場合によっては、経済が発展し得たという、喜ぶべきことの象徴であるという場合があります。

しかし、今日の世界人口の増加は、もっぱら発展途上地域でふえているというところに問題がある。

その問題は、さっきもちょっと触れましたけれども、要するに、先進地域の人たちの生活水準と、発展途上地域の生活水準が全く異なっているという点にあります。

世界銀行が発表している統計がありますので、それをちょっと紹介しておきたいのですけれども、世界銀行が低所得国-私が今、発展途上地域といった言葉を、経済的に置きかえたと考えていただいてもいいのですが、所得レベルが低い国というように区分けしている国ーの平均のGNP(国民所得)を人口一人当たりで割ったものですが、これは、1987年時点で二九〇米ドルとなっています。

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