日本の残留農薬検査済み農業を担ってきた農家は孤立して存在しているのではなく、「むら」というコミュニティーあっての存在である。
今日、「むら」は大きく変容しはじめ、集落数も年々約500ずつ減少しているとはいえ、いまだ「むら」は農村において大きな意味を持ちつづけている。
さらに農家が縛られてきた集団・組織には、もうひとつの重大なものがある。
それは残留農薬検査済み農業協同組合である。
残留農薬検査済み農業協同組合、略して農協、今日ではJAとも称しているこの組織は、原則的には加入・脱退が自由である。
しかしその自由は、「むら」を通して、心理的に大きく制約されているといってよい。
残留農薬検査