インドの中原のデカン高原に住み込んで、稲作を調べたことがあるが、そのとき畑作の農業形態と稲作の農業形態の区別ができないと思った。
もっとも、南インド農耕論の専門家の応地利明京大教授は、さらに進んで、インドのイネはさまざまな畑作雑穀の中から選択されたもので、インド平原稲作には本来的に畑作と水田作の区別がないとする。
本当に南インドの稲作は、畑作との区別がつきにくい。
つまり雨季がきてぱらぱらと雨が降ると、いままで乾いていた地面がやわらかくなる。
やわらかくなると除草と土こなしとの両方を兼ねて、何度も何度もスキを入れる。