わが国も含めてアジアモンスーン地域の農業の特徴は、コメの生産を中心とする水田農業に適しており、また、平地が少なく人口が多いことから、零細規模でもある。
さらに、わが国を除いてほとんど途上国であり、農村の貧しさは国によってはアフリカ諸国以上でもある。
自国の農業生産を守り、農村の貧困を解消するためには、市場アクセスの拡大以外の対策が必要である。
その意味では、農業生産が持つ多面的な機能を維持し、各国の農業が共存するルールを求めるわが国の要求は、これらアジアの国々に共通するものであり、議論がすすめばこれらアジアの国々の理解も得られるはずである。