しかし、規制を逃れようとするのは条約の精神に反することです。
たしかに臭化メチルは病害虫防除の万能薬です。
対象病害虫は多岐にわたり、使いやすい、価格が安い、効果が高いということで、農家にとっては手放せない農薬です。
しかしこの機会に、過度に農薬に依存した農業から、環境にやさしい持続可能な農業に転換することも必要ではないでしょうか。
検疫でくん蒸用に使用される臭化メチルと出荷前処理に使用される臭化メチルは、削減対象から除外されています。
輸入農産物の検疫くん蒸で使用する臭化メチルは1600tにもなります。
またアメリカやニュージーランドからわが国に輸出されるリンゴやサクランボは、現地で臭化メチルによる消毒が義務づけられています。