理事会におけるパネル報告の採択については後述のウルグアイ・ラウンド交渉のなかで改善されようとしている。
また,同交渉のなかではパネル設立の迅速化や付託事項(terms of reference)の標準化等手続を全体としてスピードアヅプするための方策がまとまりつつある。
また,パネル勧告の順守については,ジャクソンの調査によれば,利用可能な情報がある117件のうち,8から10件のみがパネル報告の勧告に従っていなかったとされている。
このなかには,ウルグアイ・ラウンド交渉での解決を待っている案件も含まれていると考えられ,国際紛争の処理実績としてはけっして悪くないといえよう。