「剤の特長を生かすためにも、土壌処理用の粒剤でいこう」と決まったのは82年だった。
もちろん、ここまで粒剤について検討しなかったわけではない。
しかし、粒剤にすると、粉剤に比べて3倍くらい有効成分量を多くしなければならず、その場合、価格が高くなってしまうという問題がひっかかっていた。
ところがこれを、工場関係の合成研究陣が苦心の末、工業的合成法のコストダウン技術をモノにしてくれたことで、問題は一気に解決した。
もちろん、ここまで粒剤について検討しなかったわけではない。
しかし、粒剤にすると、粉剤に比べて3倍くらい有効成分量を多くしなければならず、その場合、価格が高くなってしまうという問題がひっかかっていた。
ところがこれを、工場関係の合成研究陣が苦心の末、工業的合成法のコストダウン技術をモノにしてくれたことで、問題は一気に解決した。
「それなら、粉剤は他社からもいろいろ出ているし、特徴を打ち出せる粒剤で、となったわけです。"これでやっとウチもいもち剤を出せる"と当時は勇んでいました」
こう言って、当時をふり返える農薬研究所主席研究員は、生物関係の研究スタッフとして、開発にたずさわっていた一人だ。